大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)1814 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人A弁護人徳田敬二郎。同藤林益三、同島谷六郎の上告趣意第一点について

所論は原審が認定した、被告人が商工省大臣官房厚生課に対し、虚構の事実を理

由として石油割当の申請をなし、石油需要者割当証明書十通の交付を受けてこれを

騙取した事実につき、右石油需要者割当証明書は詐欺罪の目的物たる財物でないか

ら、これに対し刑法二四六条一項を適用したのは違法であり、従つて憲法三一条に

違反するというのであるが右は独自の見解に立ち原審の適用した法令の違反を非難

するものであつて、右違憲の主張はその前提を欠き採るを得ない。

同第二点について。

所論は本件の審理が迅速を欠いたため、その間新刑訴施行法の改正があり、上告

理由が制限された結果、被告人は防禦権を侵害されるに至つたから、刑訴施行法三

条の二の規定は憲法三七条一項に違反する無効の規定である、よつて論旨第一点法

令違反の主張を旧刑訴四〇九条により上告理由として主張するというのであるが、

刑訴施行法三条の二が憲法に違反しないことは当裁判所昭和二二年(れ)五六号同

二三年二月六日大法廷判決の趣旨に徴して明らかであるから、その無効を前提とす

る本論旨は採用しない。

被告人B弁護人小林伝松の上告趣意について

第一点は事実誤認第二点は量刑不当の主張であつて何れも刑訴四〇五条に該当し

ない。

なお記録を精査しても本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められな

い。

よつて刑訴施行法三条の二刑訴法四〇八条により主文のとおり判決する。

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この判決は裁判官全員一致の意見である。

昭和二七年三月七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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